
剪定は前準備が非常に重要です。準備なしで無闇に剪定をすれば、怪我に繋がる恐れがあります。もちろん、作業者のケガだけでなく、通行人のケガや庭木だってケガをする場合があります。このページでは剪定に必要な様々な道具をお手入れ方法と共に紹介していきます。
高所作業の必須アイテム
剪定作業で、最も注意しなければいけないのは、「安全面」です。剪定用具を選ぶことも大切ですが、まずは足元の安全を守る脚立やはしごの選び方をご紹介します。
三脚の選び方
三脚を選ぶときには下記の3点に注意しましょう。
持ち運び自由な重さ
取り回しの自由な軽さかつ、木材の重みで歪まないような丈夫さが必要になります。
ワンタッチストッパー
高所作業も考えられる剪定に必要な条件として、安心設計が肝です。ワンタッチストッパーは使用には直接関係がありませんが、いざという時に身を守ってくれる装置と言えます。
角度
足元の角度調節が効くものを選ぶようにしましょう。目安として、立てかける場合は75 度、水平面で支える場合には90度が目安になります。
安全道具

剪定に必要な用具
剪定の際に欠かせない刃物を筆頭に、剪定に必要な用具について下記にまとめました。
園芸ハサミ

鋏のおすすめ
枝切鋏・刈込鋏・高枝鋏・大久保鋏 など
鋏の選び方
ナイフ部分 :ハンドクローム仕上げの丸刃やヤニ溝付き受刃 グリップ部分:回転式グリップやプロ仕様のクッション効果が付いているもの
園芸ノコギリ

鋸のおすすめ
折込鋸・手曲鋸・ゼットソー など
鋏の選び方
ナイフ部分 :替え刃式のもの グリップ部分:アルミダイキャストグリップなどの滑りにくく軽い素材
その他

その他の便利な園芸用具
ほうき・熊手・ピンセット・ボンド など
剪定用具の選び方の基本
どの道具にも言える事ですが、使用していれば徐々に劣化していきますが、ハンドクローム仕上げ・ヤニ・アルミダイキャストなどの加工がされている道具を選ぶことで劣化が抑えられます。樹木の剪定の場合、樹木の枝葉に水分が含まれていますので、防水の加工が成された物を選ぶようにしましょう。そして、素材が決まったら形状選びになります。持ち手部分は力を過不足なく伝えることが出来る形状が望ましいです。具体的な指標としてよく言われているのが「手のひら大」の大きさになります。そして刃先の選び方は剪定予定の樹木の枝葉の太さに合わせましょう。枝葉よりも一回り大きな隙間が空いた大きさが目安になります。

正しいお手入れで道具を長く使いましょう
堅い枝葉を落とす際に、お手入れの有無は作業効率に大きく影響を与えます。作業時の木の汁やヨゴレがサビついてしまう事によって、金属製の部分が摩耗し、動きや切れ味が悪くなる場合もあります。もちろん、定期的なメンテナンスは耐久性にも影響があり、耐久力を持続させる効果にも期待できるでしょう。手入れが悪い道具は木に負けて、跳ね返ってケガをしてしまうことも。手動道具と電動やロボット駆動の道具に分けて、道具のお手入れ方法について解説していきます。
手動道具のお手入れ
のこぎりのお手入れ方法とハサミのお手入れ方法は少し異なります。のこぎりの場合、多くは替え刃を利用するからです。そのため、より慎重なお手入れが必要な剪定用のハサミを例にとって手動道具のお手入れ方法を追っていきます。
剪定用ハサミのお手入れ方法

- 刃毎に分解する
- 砥ぐ前にヨゴレをシートなどで拭う
- 砥石を水に浸す
- 研磨する(ペーパー砥石や鋏用砥石など)
- 水気を十分に拭き取ってから刃を取り付ける
電動道具・駆動道具のお手入れ
電動バリカンはエンジン駆動の道具と違い、家庭用の電源を動力にしています。そのため、電動バリカンをおすすめする理由としては「お手軽で用意しやすい」点になります。この電動バリカンを例にとって電動道具のお手入れ方法を追っていきましょう。
電動バリカンのお手入れ方法

- 刃の部分を外す
- 砥ぎたい刃にマジックで着色をする
- マジックの着色部分が消えるまで研磨する (ヘッジトリマーや荒砥石など)
- 駆動部分やジョイント部分にミシン油をさす
- 水気を十分に拭き取ってから刃を取り付ける
健全な剪定は健全な状態の用具から始まります。剪定用具の多くは刃の部分やパイプの部分に金属が使用されており、金属のサビなどから劣化してしまう場合があります。サビを防ぐ加工がなされた道具を選ぶことや、定期的にメンテナンスを行うことで、防げる事故は数多く存在します。様々な道具を持った剪定業者はこのお手入れを欠かしません。剪定業者の活用法は剪定作業だけでなく、剪定道具の選び方やメンテナンス方法の質問を出来る点にもあるでしょう。